2022/06/21 14:07

日本で流通しているフリーズドライやエアードライフードはオーストラリア、ニュージーランドが一般的です。

しかし、ペットフードの最先端のアメリカでも当然、フリーズドライ、エアードライフードがありますが、
日本には一般的に流通していません。

実は、「畜肉」を輸入する際は、その「畜肉」の「衛生証明書」が必要になります。
これは各国の輸出側の政府が発行します。
また、衛生証明書が必要な肉、必要のない肉あったり、輸入できるのも取り決めある国のみです。


ただし、ドライフード一般的に「衛生証明書」を必要としません。
必要とするのは加熱処理が低いペットフードです。
いわゆる「フリーズドライ」「エアードライ」といった低温で処理されるフード。

これらは政府が発行する「衛生証明書」を必要とします。
当然、弊社が輸入代理をしています「バランスライフ」もオーストラリア政府により衛生証明書が発行され輸入しています。

さて、その中でアメリカですが「ペットフード」に対しては「衛生証明書」を発行してくれないのです。
同じく、弊社が輸入代理をしている「ワイソン」には「フリーズドライ」フードがあります。
「非加熱」の肉を使用していますので「衛生証明書」が必要です。

日本に輸入をしたかったのでメーカーからアプローチしてもらったのですが
ペットフードに使用されている肉に対して「衛生証明書」は発行しないとの回答だったとのこと。
日本は「衛生証明書」があれば輸入手続きをすることは可能です。(※検疫を必ず通過するわけではないです。)

これが一度でもきちんと肉を加熱処理をしフリーズドライしたものなら輸入手続きができるようなのですが
これではフリーズドライの意味がありませんね。

上記理由が日本にはアメリカからフリーズドライやエアードライフードが輸入されない理由になります。
オネストキッチンはその中でもなんとか色々と駆使して輸入をしたとききましたが、1回目のコンテナは動物検疫を通せず全量廃棄したとかしないとか。

フロントベルさんの頃は上記理由で「畜肉」を使用していない「魚」と「ベース食」のみ輸入していましたね。


また、加熱温度が低いフードの場合は原材料に鶏肉を使用していた場合、鳥インフルエンザでも輸入が不可になります。
「バランスライフ」を輸入した際に、オーストラリアを出荷後に、オーストラリアで鳥インフルエンザが発生したことがありました。
日本の入港直前にオーストラリアで鳥インフルエンザが発生したので、原材料にその鶏肉を使用しているはずがないのですが
追加でオーストラリア政府による書類の提示を求められ、動物検疫を通過するのに非常に苦労した思い出があります。


普通のドライフードですとこのようなことはないのですが、
「フリーズドライ」「エアードライ」「生肉」「冷蔵フード」にはドライフードにはない条件が課せられています。


本日はそんなアメリカから「フリーズドライ」「エアードライ」フードが輸入販売されない裏話でした。
日本の動物検疫は厳しいのです。