2021/09/14 11:15

最近いろいろなメディアなどでミールが悪いかのように書かれるようになっていますが、正しくない情報が多いので正しい情報を記載したいと思います。

そもそもミールって何?

「ミール」ですが「粉」です。「チキンミール」は「鶏肉粉」「乾燥鶏肉」などと日本語表記の場合、ペットフードでは記載されます。いわゆる水分を含んだ肉と異なり、レンダリングして水分を飛ばしているのでペットフードのように加工製品を作る際に、原材料として使用しやすいことと、タンパク質量が多いですので、タンパク質を多くする際にはミールを使用するケースが多いです。

ミールって何を使っているの?

世界的なペットフードの栄養基準である「AAFCO」「FEDIAF」それぞれでミールに関しては定義があります。特に「AAFCO」では細かく定義されていますので、その定義をご説明していきます。ここでは説明をシンプルにするために「家禽ミール」では?という形でご説明していきます。


AAFCOの家禽ミールの定義

「“Poultry Meal is the dry rendered product from a combination of clean flesh and skin with or without accompanying bone, derived from the parts or whole carcasses of poultry or a combination thereof, exclusive of feathers, heads, feet and entrails. It shall be suitable for use in animal food. If it bears a name descriptive of its kind, it must correspond thereto.”」

グーグル翻訳などで訳してもらえればわかると思いますが、AAFCOの定義では「家禽ミール」に「頭、内臓、足」は含まれないという定義があります。AAFCOでは「ミール」だけの場合は「副産物」は含まれません。
一方で「バイプロダクトミール」には「頭、足、内臓」が含まれています。ですので、「家禽副産物粉」「Poultry byp-roduct Meal」の場合は「内臓や頭、足」は含まれます。なお、胃や腸の内容物、角、蹄は含まれません。

ただしAAFCOの定義では「Meal」の場合、「屠殺された」という定義がないため、ここで4Dミートが使われているなどといったように不安を煽る会社も多く存在します。


FEDIAFの定義

FEDIAFではまず動物性原材料で使用できる基準が定められています。
「Animal proteins must come from animals that have been slaughtered under veterinary supervision or controlled fish or seafood and meet the very high standards of EU legislation.」

動物性タンパク源は獣医師の監視下で屠殺された動物、管理された魚や魚介類で、EU法の基準を満たさないといけません。


また使用してはいけない基準も定められています。

Animal based ingredients NOT permitted in pet food
• Any ingredients from an animal that has NOT passed vet inspections as being fit for human consumption at the time of slaughter
• Waste products, road kill, diseased animals etc

屠殺時に人が消費するのに適さなかった肉
ロードキルや病気の動物など

そしてミールに関してはAAFCOの定義で言う「 by-product Meal」も含みます。ただし、使用できる動物性タンパク源のルールが定められていますので、人が消費するのに適さない肉やロードキル、病気の動物の肉は使用されていません。

「Meals are animal by-products that have been heat treated and dried with most of the moisture and the fat removed. As a result, it provides a concentrated protein source.」

ミールって悪いものなの?

ミールは決して悪い原材料ではないですし、使用されているから粗悪なペットフードではありません。
また、たとえ仮に「羽、内臓、頭、足」などが含まれていたとしても、犬や猫は自然下ではそれらを食していたわけですから、彼らからするとそれらは本来の食事といえます。獲物の被毛も食物繊維として身体の中で働きます。

それと犬のおやつでは「鶏冠」「角(歯に悪いのでNGおやつ)」「蹄(歯に悪いのでNGおやつ)」などはナチュラルなおやつとして販売され、多くのドッグオーナーさんが購入しているのに、ペットフードに使用されると拒絶するのはなぜでしょうか。

思考を停止させてしまったら愛犬にとって本当に良いものを選択する事はできなくなります。この記事含めて本当に正しい情報は何なのかをオーナー様自身で精査していく力をつけていく必要があります。